10月26日

新王国時代はエジプトに限定された時代区分らしい、父から聞いた。
王制統治者の血族の変遷によって移り変わるが、それぞれの古王国ー新王国などの時代間には無政府状態の混乱期があり、日本の戦国時代と同じような期間だという。
ここで話は天皇制が存続した戦国時代をアナーキーだといえるか問題に発展した。
金枝編よろしく、エジプトのみならず、ヨーロッパや南米においてもあまねく王制の一つのピリオドには王殺しが待っている。だが戦国時代の終焉、室町幕府の瓦解の折には征夷大将軍である足利義昭は京都へ追放されるにとどまり、第二次世界大戦終戦後では現人神である天皇もヒトへと没落しただけでその血族が根絶やしにされることはなかった。
この歳になってようやくこの天皇制の特殊性を実感できる。

大学時代はプライベート空間の展開についての方向で絞ることにした。
なぜ楳図かずおの家や京都のローソンはあれほど神経質に地域住民からのバッシングを受けるのに関わらず、痛車はクレームを受けないのか。いや、実際は少なくない抗議がなされているのかもしれないが、世の表情にはさほど表れてこない。
単なる時間的スケールではないだろう。むしろ社会的関係の転移可能性の露れだろうか。